もっと前からやる予定でしたが、少人数での準備のため、記事を書くまで手が回らず、
地方を廻ったときの記録は、納涼会後にお伝えすることになりそうです。
資金が無くて、深夜高速バスにて各地を廻ったので、「水戸黄門的深夜バス諸国漫遊記」
とでもいいたくなる四十路にはきつい旅でした。
とはいえ、少しでも事前に納涼会の中味をご紹介できればと思い、
とりあえず油団(ゆとん)と奥会津編み組細工の写真を一部紹介します。
こちらは油団を敷いた部屋です。(市田邸ではありません 参考写真です)
敷いてあるのが油団です。表具店で作られるもので、和紙で出来ています。
和紙を重ねて荏胡麻の油をしみ込ませます。もちろんベタベタなんてしてませんよ。
そこはいろいろ行程がありますが、それは次回以降に。
この油団は40年ぐらい経ったものということでしたが、大切に使えば100年保つそうです。
今回お借りする油団はまたこれとは違うもので、経年や汚れなども違っています。
この写真の油団はとてもよく手入れされているもので、毎年夏になると座敷に出して使わ
れてきたものです。ちゃんと使えば使うほどこんなにピカピカしてきます。
しかし、使わないで蔵にしまっといたりすると、油団はこんなにきれいにはなってくれず、
かえってヒビが入ったり痛んでしまいます。道具はやはり使わなければだめなのです。
現在、日本で唯一油団を作っている表具店、紅屋紅陽堂さんのもとには、こうした使わなくなって蔵で眠っている油団を引き取って欲しいという依頼が舞い込んできます。
今回お借りするのは、そうして引き取られた油団の1枚。
だからちょっと上の写真のようなピカピカというわけにはいかないんです。
ただ、顔が映り込むほどピカピカというわけにはいきませんが、
寝転ぶとヒンヤリする事は代わりありません。科学的な根拠は分かりませんが、
敷くと室温が1〜2℃下がるという、実験結果もあるそうです。
ところで、油団の厚みを見は、2〜3mm弱くらいあります。
これは10枚以上の和紙を重ねて張り合わせていったもの。
打ち刷毛という毛の硬い刷毛で上から叩く表具独特の技術で
作られます。油団の下の写真がもとの和紙です。
こんな和紙を、4畳半とか6畳分とか重ねて張るのですから大変な手間です。
現代社会ではなかなか割に合わない。それで、もはやこの油団を作っている表具店は
鯖江の紅屋紅陽堂さんだけになってしまったわけです。
続いては奥会津編み組細工
奥会津の三島町というところは、国の伝統工芸品にも指定された編み組細工の産地です。
こうした山ブドウのかごはデパートなどでもよく見かけますが、三島の編み組細工は
これだけではないのです。
ヒロロやアカソなんて聞いた事無い素材のバッグもあります。それがかわいいのです!
お値段もけっこうするのですが、1つ作るのにかかる日数を聞いたらそれも納得です。
それに、持ち方によっては、ハイブランドの服との相性もいいのではないかと思います。
もうひとつ、このマタタビで作ったざるも三島編み組細工の代表的製品です。
深さがいいですね。使い込むほどに飴色になってきます。
こうした自然素材のいいところは古くなればなるほど味が出てくるところ。
山ブドウからマタタビまで、どれもかなり長もちするそうです。
さっきの油団もそうでしたが、使い続けるほど美しく変化していき頑丈になる。
使う事が楽しみになる道具達です。
かなりお安いはずです。ぜひご覧になりに納涼会においでください!
火鉢のある風景をブログの記事にしたいと思いまして、こちらのブログを拝見していました
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