2023年10月5日木曜日

高齢者賃貸住宅入居拒否問題への提案〜神宮外苑、再開発でなくシェアハウスを作ろう

 このところ、テレビのワイドショーで高齢者が賃貸住宅の入居を拒否される現実を頻繁に報じている。これは、テレ朝だけなのか、それとも政府にこうした問題について何らかの動きがあるからなのか?その辺はっきりしたことはわからないが、将来的に問題となる空き家を減らすために、高齢者住宅として利用しようという動きもあるようだ。


空き家の活用はいいことだが、さすがに一軒家となるとバリアフリー的に高齢者に向かない。高齢者に貸すための改修費は平均1000万円ほどかかるようだが、国からの補助は200万円ほどしか出ない。なかなかバリアフリーにするのは厳しそうだ。そう考えると、できればマンションのコンパクトな空き部屋を活用できると良いだろう。

しかし、高齢者の入居がなぜ拒否されるのかを考えたとき、やはり、孤独死の問題が大きいので、隣近所の交流の少ないマンションの空き部屋を当てがったのでは、この孤立の問題は解決できない。

そこら辺全てを考えると、高齢者のシェアハウスのようなマンションやアパートがあると最も良いのではないだろうか。風呂はすべての部屋につける必要はない。銭湯の方がいいという人だっているのだから、そのシェアハウスに男女別で大きな風呂場を2箇所作る。キッチンもすべての部屋につける必要はない。共同で使える大きなキッチンを作って、調理はそこでする。ただ、食材を入れておく冷蔵庫や棚などは各自の部屋に置けるようにする。年寄りは物忘れが酷く、盗った、盗らないってことを言い出しかねないからだ。作った食事を食べる食堂や、その後くつろげる広めの居間も共同のものを作っておく。
そして、各自の居室はお布団かベッド、冷蔵庫、トイレはお漏らしを考えると、部屋にあってもいいかもしれない。それで、一部屋6畳から12畳くらい。一部屋で2人まで暮らせる。

こうしたシェアハウスなら、孤立死も減るだろうし、設備も少なくて済む。
普通の賃貸住宅の入居を断られた高齢者のために、行政はこのような公営住宅を作ってもいいのではないだろうか。

このところ都内のURの賃貸は誰が借りるんやとツッコミ入れたくなるほど、賃貸料の高いものが多い。同じ地域の同じグレードの住宅を民間と比べたとき、結構安いというだけだ。そもそも賃貸料の安い物件を必要としている貧乏人には到底借りられない物件ばかり。
明治神宮外苑にあった都営霞ヶ丘アパートは東京五輪の再開発で取り壊され、住民は移転を余儀なくされた。都心に貧乏人は住むなというあからさまな仕打ち。ここまで東京の地価を高騰させたのは誰なんやと言いたくなる。

霞ヶ丘アパートには多くは高齢者や障がいのある人が住み、敷地内には店もあり、アパートの住人には配達サービスも行われ、弱者が協力しあって生きていくコミュニティができていたという。1964年の最初の五輪の時に作られた都営住宅は50年以上の年月をかけて、共生のコミュニティを作り上げていたのだ。その辺は青山真也のドキュメント映画「東京オリンピック2017都営霞ヶ丘アパート」に描かれている。

歳を取れば取るほどコミュニティは重要で、お金がないなら家賃の安い田舎に引っ越せばいいというのは、一見合理的に聞こえるが、若いうちはまだいいが、高齢になってから新しいコミュニティに馴染むのはなかなか大変だし、何か手伝って欲しいと近隣住民にも頼みにくい。それで、引っ越してすぐに亡くなってしまう高齢者も多いという。都営霞ヶ丘アパートの住人でも、引越し後、すぐに亡くなった方がいるという。

国民年金だけで暮らす高齢者は思いの外多い。その場合、6万5千円ほどの年金で、2万5千円くらいの家賃のところに住んでいる場合が多いらしいが、それは公営住宅に当たるか、昔から住んでいる古い一間の風呂無しアパートなどで、それが取り壊しとなると、次の新築には入れるべくもなく、物件を探すもなかなか見つからないという状況に陥る。

人間、住むところさえあれば何とかなる。
行政は、そういう通常家賃の住居の家賃が払えない高齢者のために、都営住宅レベルの家賃、3万円前後の家賃で住める、上記したようなシェアハウスを作ってはどうだろう。空き家の活用もいいのだが、改修費が結構かかるのだとしたら、大風呂、大キッチン、居間、食堂を共同で使い、各人の寝る部屋だけを風呂無しで極力シンプルに作れば、そちらの方が安くつくのではないだろうか。

老人ばかりを入れると、見守る職員などが必要になりそうなので、そのシェアハウスの居住条件は低所得で保証人のいない高齢者の他、低所得のシングルマザー、奨学金で大学に通う学生など、暮らしの厳しい若い世代も入れるようにすれば、高齢者の見守りにもなる。

現在、新たな神宮外苑の再開発計画には反対運動も起こっている。
あの歴史ある森から多くの樹木を伐採し、神宮球場のリニューアルのほか、ホテルやショッピングモールなども建てるというのだから、反対運動が起こっても当然だ。どれだけ、培ってきた歴史と文化を壊して、経済施設をつくれば気が済むのだ。球場をリニューアルするのはいいが、今の場所でやってくれ。他の施設はいらない。




そんな開発するよりも、その巨大なショッピングモールやホテルを作る場所に、木々に囲まれた低層階のシェアハウスを作ればいいのだ。そこには生活に必要なマーケットを作り、そうした店には誰でも買い物に来られるようにする。定期的に野外マルシェをやるのも良い。保育園などを作ってもいい。その方が神宮の森に似合ってる。

一時的なホームレスの避難所もつくってもいい。これは一時的なものだから、もう雑魚寝でも、雨を凌いで、共同の風呂があればいい。
森は生きるための避難所になる。

そもそも、土地というのは誰のものでもない。それをいつの頃からか、区画を区切り、値段をつけて売り始めたのだから、誰でも住居に住む権利はあるわけだし、住居費というのはもっともっと安くあるべきだ。それだけで、年金では生活できないという問題もずいぶん解決に近づく。極端なことを言えば、国民年金最低額受給者で、それ以外の収入のない人は、家賃1万円で入れる公営住宅を作るべきだと思う。

カジノを作ったり、ショッピングモールを作ったりするくらいなら、こういうシェアハウスを国や自治体の巨大プロジェクトとして、ぶちあげて欲しいものである。

こういう話をすると、高齢者ばかり守られて、若い世代は同じ地域で暮らすには経済負担が大きすぎて、条件のいい都心の土地には住めないと苦情が出る。けれど、家賃の相場が全体的に下がればいいだけだ。もしくは、子育て家族には政府が住居費の助成を出すのはどうか。

よく、ワイドショーなどで、家計の支出の割合などを出しているが、やはり高いのは住居費と税金だ。食べ物はフードバンクなどもあり、お金がなくても何とかなる。着る物も今はものすごく安く手に入る。メルカリなど使えば数百円で済む。しかし、そうはいかないのが住居だ。万単位のお金が必要になる。貧しい人はそこで立ち直りが難しくなる。

だから、住む場所にこそ、行政の協力が必要になるのだ。
書きながらの思いつきだが、神宮外苑に高齢者シェアハウス作れないかなあ。

私はまさに高齢者ホームレス予備軍だから、この問題は切実だ。
親の為に実家のローンを払い続け、それが今も大変で、いつ返済滞納で取り上げられるかビクビクしている。売ったところで、残りの借金を返し切らない値段の家。売る方が損なくらい。それに、母が現在住むこの家は、一人っ子で親戚もほとんどなく、保証人がいない私が行き場を失った時のセーフティネットでもあるのだ(今は身体が動きにくく、バリアフリー的に東京のマンションの方が暮らしやすいのと、病院の関係で東京にいるが、動けるようになって、収入が少なければ、実家に住むつもりだ。ローンは残っているが、東京の家賃よりは安い)。だから、病気を理由に毎月の返済額を極力下げてもらって何とか払ってきた。が、それもこのところ、滞ることがある。何とか支払えるよう、Youtubeも始めようとしたり、方法を考えている。
現在、ローン以外の月末の支払いをなんとか終え、所持金はカツカツ。
新しいお金を稼ぐ方法が確立するまで、何とか暮らしを繋いでいけるよう、何卒カンパお願いいたします。

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