2012年8月7日火曜日

土用干しした梅干しを梅酢に戻す


今年は初めて自分で梅干しを漬けました。



写真は、梅酢に漬かっていた梅を、3日間「土用干し」したあとのものです。梅酢と赤紫蘇に漬かった梅干しは、真夏の日差し厳しき土用の頃、かんかん照りのお日様を浴び、夜露にさらされ、味も実もより柔らかに、美味しくなります。普通はざるに広げて干すのですが、からすがやって来るため、今回は干物を干す青いネットの中に入れて干しました。

これを再び、もとの梅酢の中に戻してまたしばらく待てば、さらに色鮮やかな梅干しの出来上がりです。まだ味見はしていませんが、初めて自分で作った梅干し、楽しみです。

それにしても自然の色の美しさは素晴らしいですね。赤紫蘇だけでこんなに鮮やかなルビー色になるのに、なぜ人工の色素とか足さないといけないんだろう…。もちろん、商売として成り立たせるとなると、赤紫蘇のコストさえ高いということなんでしょうね。



この梅干し、青梅50粒600円、赤紫蘇100円分くらい、あと塩と焼酎少々で、材料費はしめて800円ほど。それに私の人件費でしょうか。結局はこの人件費の部分をいくらに換算するかということなんですが、そのコストが高いか安いかは、この梅干しの味見をしてから判断したいと思います。

ただ、梅干しを作ってみて思ったのは、梅干しを漬けるってそんなに特別な事ではないなあということ。思ったより日常の中に溶け込んだ簡単な作業でした。もっと大きなビンでつければ1年分くらいは作れると思うし、こうした保存食こそ家で作ればいいのね。韓国ではいまだそれぞれの家のキムチがあるといいますが、日本でのそれは梅干しではなかったかと思います。キムチほどはバリエーション豊富ではありませんが、赤紫蘇を入れるとか入れないとか、塩の分量とか、蜂蜜を入れるとか、自分の家の梅干しの味があるのはなんだかやっぱりいいものなんだなあとあらためて感じた次第です。

梅雨の時期に漬け込み、梅雨が明けて土用の頃に天日干しをする梅干しは、夏の季節の移り変わりを実感させてくれる食べ物でもあります。翌年の梅雨には、その梅干しが他の食べ物の腐敗を防ぎ、食中毒を防いでもくれます。

梅雨は、梅の実る時期に降る雨だからです。青梅はこの時期にしかお店に出回らず、よって梅干しもこの時期を逃すと漬け込めません。お店に行けば一年中並んでいる梅干しですが、手作りすることで、日本独特の季節感を感じる事ができる食べ物です。なんて、私に言われなくても多くの皆さんは感じてらっしゃるとは思いますが、梅干しができた嬉しさであらためてそんなことを言ってみたくなりました。玄米粥と梅干しの朝ご飯が楽しみです!

1 件のコメント:

  1. 「自分の家の味」があるというのは素晴らしい事だと思います。
    梅干しから始まり、手作りの味が生まれてくるのは素晴らしい。
    これからも美味しそうな記事をお願いします。
    できれば、玄米粥と梅干しの朝ご飯が食べたいなぁ。
    玄米粥は昆布出汁で戴きたいなぁ。今度、ご馳走して下さい。

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