2010年10月26日火曜日

「火鉢使用上の注意」加筆 ご確認下さい

「火鉢使用上の注意」のページに
少し加筆しました。

特にマンション住まいの方はご確認ください。
青い字の部分が、追加した部分です。

「火鉢使用上の注意」加筆しました。

2010年10月19日火曜日

マンションでもできる「火鉢クラブ」

このタイトルの写真(*タイトルの写真は4月17日に変更しています)
わざわざ「これは私の部屋ではありません」なんてお断りを入れてますが、
実際に私が火鉢を使ってる環境は、ぜんぜんこんな感じじゃないんですよね。
畳の部屋だし。
でも、いまどきのマンションって畳の部屋がないところも多いと聞きますし、
「火鉢なんて・・」と思ってる方に、「火鉢ってどんな部屋でもイケる」
と思っていただきたくて、フローリングの部屋に住んでる友人にお願いして、
この写真を撮らせてもらいました。
(以前のタイトルはフローリングの部屋で火鉢を使っている写真でしたが、4月17日より上の火鉢3つの写真に変更しました。上記文章は、古い状況のもとで書いたものです。フローリングの部屋とは、以下の写真の白いソファのある部屋の事です)

ちょっと昔は日本人みーんなが使ってた火鉢が、
今では一部趣味人の世界に追いやられていて、
そんなのは火鉢じゃねえ、趣味じゃなくって普通に使ってこそ火鉢!な〜んて思いたくて、
あえて今時の住宅でもフィットする火鉢の使い方をこのブログ発進の最初に持ってきた次第です。
まあ、すぐにどこの家でもってわけにはいかないとは思うんですが。

私個人的には、畳の部屋が好きなので、
今後はだめ〜な感じの畳の部屋での火鉢生活の写真も登場すると思います。
なるべくいろんな火鉢ライフを紹介できればと思いますので
この「火鉢クラブ」よろしくおねがいします。


なぜ「ほんだらほだらだ」か?

あ、あと、「ほんだらほだらだ」っていうのは、
この火鉢クラブを思いついたとき、たまたまUstreamで、不忍池水上音楽堂で行われた
「したまちコメディ映画祭」のフィナーレを見ていたのです。
谷啓さんがコメディ栄誉賞授賞したからでしょう、
ステージで鈴木慶一が「ほんだらほだらだほいほい」って歌ってて、
それを見てたら、なんとなく「ほんだらら」な感じでつけてしまったのでした。

「火鉢」って楽しいってことですね。



火鉢 クラブ inフローリングルーム

というわけで、冒頭のフローリングの部屋で火鉢を撮影したとき、
他にもいろいろと使い方のパターンを撮影しているので、
炭の火の起こし方や道具の話をする前に、
フローリングマンションでもこんな感じで使えるよーというパターンを紹介します。


火鉢の主目的は暖房器具 でも「おいしい火鉢」もやりたい!

タイトル写真では、干物を焼いてます。
私の地元、愛媛県は八幡浜市で作っているカワハギ、ふぐ、アンコウ、
そして、ちっちゃいイカの干物です。


           それに日本酒。
           まさに、♪肴は焙ったイカでいい〜です。
ものすごーく日本酒を美味しく感じた秋の夜だったわけですが、
火鉢で食べ物を扱う場合、やはりちょっと注意点があると思います。

当然と言えば当然なのですが、同じ炭火を入れて使う物でも
七輪はその主たる目的が調理器具です。
しかし、火鉢の主目的は暖房器具
火鉢は基本的に食事時が終わっても片付けないで部屋に置いておくものですから、
油でベタベタするとか汚れてもいけない。
また、火鉢は七輪と違って下に灰がありますから、
油や水が落ちると、灰がぱーっと舞い上がるし、煙が出てしまいます。


上記の性質を念頭において、
火鉢での調理はあくまでも暖房器具のサブ利用だと理解して
謙虚に行う必要があるでしょう。
間違っても焼肉とかはやめときましょう。

なので、火鉢での調理(?)の基本は「焼く」というよりは「焙る」。
そして、鍋などで「煮る」でしょうか。


そこで、夜の火鉢のシーンとして、油の落ちない干物を中心に焙ってみました。
もちろん、油が落ちないものだったら何でも大丈夫。
火鉢自体を汚さないで焼いたり煮たりできるものを乗っけるのが
火鉢の基本な気がします。


とはいえとはいえ、私もたこ焼きとかやっちゃったりしたこともあるし。
自らの試行錯誤で、火鉢のいい使い方を見つけてください。


朝火鉢、昼火鉢、夜火鉢


というわけで、火鉢inマンションにもどりまして、
こちらは翌朝、朝火鉢


パンを焼いてみました。
その前に鉄瓶をかけてお湯を沸かしといたので、コーヒーはこれで入れます。


そしてこちらは昼火鉢。おやつの時間です。

ドーナツは油があるけど、このくらいなら大丈夫。

これは直接火鉢と関係ないけど、鉄瓶でお湯を沸かすと、
私はなんとなく抹茶を入れたくなります。
この小さい茶筅は、100円ショップで315円で買ったもの。入門編ですかね。どうしてもそこまで投資できないという方はまずこういった道具で試してみてはいかがでしょう。


お菓子は干しマンゴーです。

ついでに、抹茶ミルクにお砂糖を入れてみたら、めちゃウマでした。
ちょっと牛乳に膜が張っちゃいましたが・・・。


そして・・・
昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の炭も灰がちになりて・・わろし?(by清少納言)



これが、今回使った炭。そして、火箸、灰ならし、鉄瓶。
火鉢を使うにも、こうしたいろんな道具が必要です。
道具にも産地があれば、特性もある。私もまだまだ知識不足ですが、
調べながらお伝えしていきたいと思います。


あ、あと、マンションでやる時は窓をちょっと開けてやるとか、換気には十分気をつけてくださいね。このときは、まどを20〜30cmは開けていました。

2010年10月17日日曜日

口上〜火鉢っていいよ

生活から消えていく「火」

私たちの生活の中から、「火」が消え始めています。
給湯器ができ、IHになり、火を私たちの手から遠ざけることが、
まるで快適のバロメータであるかのように住宅は変化してきました。
しかし、そんな生活の場からは、確実に季節感が失われています。
そして、それといっしょに日々の暮らしの中でワクワクする気分も
消えている気がしませんか?

かまどでご飯を炊いたり、薪で風呂を沸かしたり、落ち葉でたき火をしたり。
面倒ではあるけれども、子供の頃体験したそれらはとても楽しいお手伝いでした。
今だって、バーベキューは楽しいし、公園で落ち葉が溜まっているのを見かけると、
たき火をしてお芋を焼いてみたいと思います。

火をつけ、それをコントロールすることになにか達成感のようなものを感じるのは、
動物の中で唯一火を使いこなすことのできる人間の本能なのでしょう。
人間は火を操ることで文明を生んできました。
さまざまな電化製品が発達し、生活の中で火を使う機会が減ることは、
逆に文明を生んだ人間の根本を揺るがすことのような気もします。


いつの世も変わらぬ「火鉢」の楽しさ 〜枕草子から〜

私は火鉢のある家で育ちました。
常にヤカンから湯気が上がり、時には餅を焼きパンを焼き、
私の地元の特産品であるカワハギの干物をよく焙っていました。
火が強ければ灰をかけ、弱ければ炭を継ぎ、口でふーふー風を送る。
灰を散らさないように吹くのって結構難しいんですよね。
でも楽しい。そして、今もその楽しさが忘れられず、部屋に火鉢を置いています

炭火の作る暖かさは、他の暖房器具の暖かさとは異なります。
冬という季節の輪郭を際立たせ、
その寒ささえいとおしくさせる暖かさなのです。

「枕草子の第一段の冬の部分」は火鉢に炭を入れるシーンです。

冬はつとめて 雪のふりたるは言うべきにもあらず
霜のいと白きも またさらでも いと寒きに
火など急ぎ起こして 炭持て渡るもいとつきづきし
昼になりて ぬるくゆるびもていけば 
火桶の火も白き灰がちになりてわろし

火鉢に火を入れる朝、現代でもこの感じは一緒なのだなあとしみじみします。

冬のとても寒い朝、火起こしをガスレンジにのせて炭を起こし、
火のついた炭を火鉢のところまで持っていく時の
なんとも言えぬほっとした感じ。
ぼわーっとあったかい空気が吹き出して、
部屋全体をあったかくするエアコンのぬるい温かさとは一線を画し、
早朝の凛とした緊張感は保ったままで、周囲の温度だけがちょっと高くなる。
空気は動かないのに、自分の周りだけが「ポッ」とあったかくなる。

昼になって、寒さもゆるみ、火桶の中の炭も灰になっている様は
「わろし」と言ってはいますが、
炭が白い灰になって捨て置かれている火鉢の風情に、
寒さも緩んだ冬の昼下がりのほっとした感じが出ていて、
のんびりとしたもうひとつの火鉢のある風景がそこにあります。

早朝には赤く燃えていた炭が、昼下がりには灰になる、
火鉢の中の世界が、冬の一日の変化を感じさせてくれます。

平安時代まで遡っちゃって、ちと大げさだったかもしれませんが、
火鉢の炭だけで、平安時代と同じ季節感を感じることができるのです。


火鉢は「おいしい」

火鉢と炭火は「おいしい」ものとも縁が深い。
例えば、炭の原木であるクヌギは、しいたけの原木としても使われます。
原木椎茸を火鉢の炭火で焼いた焼き椎茸は絶品です。

あと、火鉢と相性がいいのが油の落ちない干物。
私の地元のカワハギの干物は焙ってちぎって日本酒で、くぅ〜って感じです。

♪お酒はぬるめの燗がいい〜 肴は焙ったイカでいい〜 でござります。

ほかにも、小さい鉄鍋ですき焼きを焼いたり、
鍋焼きうどんを冷めない状態で食べられたり
干し芋もいいですね!
とにかく美味しいものと縁が深いのです。


火鉢はインテリアとしても

陶器や木で作られた火鉢は、暖房器具の中でも、出色のデザインを誇ります。
野暮なファンヒーターやエアコンとはくらべるにも及ばず、
北欧のデロンギヒーターなどとはまたちがった、オブジェ的楽しさがあります。
器の楽しさは、いろんなところで語られますが、火鉢も器のようなもの。
骨董市などを歩けば、様々なデザインに出会い、陶器好きにはたまりません。

「火鉢クラブ」では、いろんな火鉢を紹介していきたいと思います。
私はこんな火鉢を持ってるよーという投稿もお待ちします!


「火」は人間の幸せの証?

漫画家しりあがり寿先生がツイッターでつぶやいていて
おもわずお気に入りに登録してしまったこんな名言がありました。

「全人類に告ぐ。目を覚ませ!ヤカンを火にかけ、湯を沸かせ」

冬の朝、全人類が、目を覚まして、火をつけ、湯を沸かすのです。
寒い朝、上がる湯気、それこそが人間の幸福ってもんじゃねえか!
このつぶやきを見て、そこまで思っちゃいました。

もちろん、湯を沸かすのはガスでもいいんですけど、電気ポットはダメ。
火でっていうのが重要。

寒い朝、炭火に鉄瓶をかけ、湯気が上がる。
素晴らしい一日の始まりです!


でも、火には注意も必要

しかし、火は使い方を間違えると凶器にもなります。
さらに、住宅の気密性が高くなった現代の生活では、
なかなか実際の火を使うことは難しくなっています。

しかし、炎の上がらない炭火を使う火鉢ならば、
換気さえきちんとすれば、室内で安全に火が使えます。


バーベキュー用の炭などは煙も多く臭いですが、
国産材の良い炭を買えば、あんな臭いはしませんし、煙も出ません。
燃えている間はいいにおいがしますし、空気中の塵を吸うのか、
空気がきれいになった気さえします。
これは、いい炭を使うと本当によくわかります。
炭ほど、品質によって印象の違う商品もないのではないかと思います。

かといって、やはり換気には十分気をつけて下さい。
今の住宅の場合は、換気扇をまわす、窓を少し開けておくことなどは必須です。
昔の家は隙間だらけだったのでそんな必要なかったんですけどね・・・。


炭を使うことは森を守ること

戦後、石油がエネルギーの主流になるまで、
家庭のエネルギーは薪と炭によってその多くがまかなわれていました。
自ずと、周辺の森では、薪や炭につかうために間伐材が利用され、
そうした間伐を行うことで、森の健康も保たれてきました。

しかし、木炭の生産量は1957年をピークに、
現在は当時の100分の1ほどの生産量しかありません。


また、外国からの輸入木材が増え、
かつこのように木材のエネルギー利用も急激に減ったことから、
林業者による森の管理が行われなくなり、森は荒れ放題です。

このところ、頻繁に報じられるクマの出没なども、
森が荒れて、どんぐりなどの餌が減ったからだと言われています。
もちろん、森が痩せれば山の保水力が衰え、洪水も起こりやすくなります。

森の荒廃が問題視される現在、炭を使うことは、森林保全の第一歩ともなります。

そのほかにも炭の効用はたくさんあります。
そこで、これからこのブログで、火鉢を使った

  •  炭の火の付け方、使い方
  •   炭の効用
  •   火鉢があるとこんなに楽しい


などなど、都会でも楽しめる「火鉢ライフ」を紹介していきたいと思います。
でも、換気には注意してね!
しみ方かたいかとある火減ることは、人間のになっている様について

人間の快適と幸せの元は「火」にあり。
そんな幸せを感じるべく、みなさんも火鉢生活やってみませんか?