2011年11月7日月曜日

五感で楽しむ炭火「けんけら炭」の音

現在、次回の「火鉢カフェ」について構想中なのですが、炭を楽しむ基本に立ち戻り、「五感で楽しむ炭」というのはどうだろうと考えています。

五感・・・視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚で楽しむ炭火です。

先日、千利休が茶事で使ったといわれる池田炭(菊炭)の産地に行ってきました。そこに、菊炭を焼く時に出るクヌギの枝炭で「けんけら炭」というのがあります。火が熾こる時に、けんけらというかわいい音がします。かすかな音ですが、空気が張り詰めた寒くて静かな朝、この炭がかわいい音をさせながら火が熾る様は、こころからほっとした気持ちにさせてくれます。温かさだけでなく、聴覚で楽しむ炭です。

けんけら炭の熾こる音、VTRで撮ったのでちょっと聞いてみて下さい。SANYOザクティで、特別なマイクなどつけずに撮ったので、音が小さいですが、静かな場所で耳を澄ませてみて下さい。


次回の火鉢カフェでは、このけんけら炭の音を生で聞いていただきながら、いつもの菊炭での火鉢も楽しんでいただく「五感で楽しむ炭火」をテーマにしたいと考えています。

視覚:菊炭の美しさ、それに赤々と火がついた美しさ。
聴覚:ぱちぱちと炭に火が付いていく音。
味覚:炭火で焼いた食べ物のおいしさ。
嗅覚:燃える炭のいい香り。
(バーベキューのときの臭い炭は不純物のまざった安い炭の臭い。国産の丁寧に焼かれた炭は、火をつけると炭特有のいい香りがします。炭火でお茶や胡麻を炒れば、香ばしいいい香りがします。)
触覚:もちろん火のついた炭は触れませんが、炭火の温かさは身体にも心地いい温かさ。まわりの空気の触感がやさしくなります。

炭に火をつけるだけで、そこにひとつの世界が生まれます。赤く燃える炭のそばに座り、眺めているだけで幸せな気分になってくるはずです。

音、赤い火、温かさ、炭の香り・・・。寒い朝、暖をとる。エアコンのスイッチを入れるのとくらべたらちょっと面倒だけれど、それで得られる心地よさと楽しさは格別です。

場所と日程は現在検討中。12月頭くらいに谷根千周辺で開催できればと考えております。